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労働者災害補償保険法 (労災保険法)

依田「志郎よ、労働者災害補償保険法とはどのような法律かわかるか?」
志郎「はい老師、その名の通り、労働者が災害にあった時に補償する法律ではないでしょうか?」
依田「うむ、なんの捻りもなくまさにそのままに答えおったな。じゃがその通りじゃ」
依田「労働者災害補償保険法はまさに『 労働者の業務上や通勤途中の災害を補償する法律』のことじゃ。じゃがこの程度は正解してもなんの自慢にもならんぞ。」
志郎「はい、老師」
依田「この科目では通勤の定義や、保険給付の内容がよく出題される傾向にある。また、最近では、特別加入(中小事業主の労災への加入)や、特別支給金(保険給付以外の見舞金)の出題も多くなっているので注意が必要じゃぞ」

解説

労働者災害補償保険法は「労災保険法」と略されることが多く、労働者の業務上の災害や、通勤途中での災害を補償する法律です
災害については事業主が、全責任を負うことになっており、たとえ、事業主にミス(過失)がなくても、労働者が勤務中にケガや病気になったときは、事業主の責任になります

社労委試験における出題とポイント

社労士試験では択一式で7問の出題、選択式で5問が出題されます。
出題傾向は共通しており、「労働保険の支給要件と給付内容」や「通勤災害の支給要件と定義」など補償内容についての問題が多くなっています。
また、会社への行き帰りの通勤についても、補償の対象になっているので、通勤災害からの出題もよくあります。

ポイント

労災保険法は、選択式、択一式ともに、社会保険労務士試験の中でも、得点しやすい科目ですから、確実に得点を積み重ねておきましょう。
逆に、この科目が不出来だと、合格が危うくなります。

労働基準法および 労働安全衛生法をマスターしよう

依田「志郎よ、まずは労働基準法および 労働安全衛生法をマスターするのじゃ」
志郎「はい老師!!」
依田「これらの法案を簡単に説明すれば、労働基準法は全ての労働法の基本になる法律じゃ。」
依田「その為、労働法の憲法とも呼ばれとるが、実際、社労士試験でも一緒に出される労働安全衛生法よりも多めの比重で出されておる。」
志郎「半分じゃないのですか?」
依田「うむ、労働基準法と労働安全衛生法の比率は択一で7:3、選択で3:2となっておる」
依田「さて、その労働安全衛生法じゃが、元々は労働基準法の一部であったものが分離して独立した法律になったものじゃ。」
依田「元々は一つじゃったのだから、労働基準法と一緒に出題されるのもある意味当然というところじゃな。」

解説

労働基準法は「労働法の憲法」と呼ばれている法律で、全ての労働法の基本となっています。
労働者保護の立場から、労働条件の最低条件が定められています。
労働安全衛生法は「安衛法」とも略されおり、労働災害を予防するための、最低条件を定めた法律です。
元々は、労働基準法の一部でしたが、分離しその内容を充実させて、1つの独立した法律になりました。

社労試験における出題とポイント

択一式では労働基準法が7問、安衛法が3問出題されます。
また、選択問題では労働基準法が3問、安衛法が2問出題されま。

労働基準法のポイント

労働時間、休暇、賃金、労働契約、解雇などが主な出題範囲で、法律の条文だけでなく、告示、通達、判例などからも幅広く出題されます。
また、例外事項からの出題も多く、得点するのが難しい科目といえます。

安衛法のポイント

択一問題では特に安全衛生管理体制の内容を、よく理解しておくことが大切です。管理体制に関する具体的な数字や、管理者の専任基準とその役割などの、詳細も出題されます。また、普段あまりなじみのない機械、危険有害物質の名称や規制についての知識も求められます。
一方、選択問題では、社会保険労務士試験の中で一番出題数が少なく、基本を押さえておけば得点できるといわれています。