第2話:社労士の仕事を知ろう


依田「さて志郎よ、社労士がどのような者か理解したな。」
志郎「はい、老師。」
依田「よろしい、それではここから社労士の業務についてもう少し詳しく教えよう。」
依田「社労士の仕事は大きく分けると次の3つに大別されるのじゃ。」

  1. 労働社会保険諸法令に基づく書類の作成、提出代行
  2. 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成
  3. 人事や労務に関するコンサルティング

依田「詳しい中身は、「解説」を参照として、①と②の業務は独占業務と呼ばれており、社労士にしかできない仕事じゃ。」
依田「逆に言えば、この独占業務のおかげで社労士は必要不可欠の業種になっているともいえる。」
志郎「老師、③の人事や労務に関するコンサルティングは独占業務ではないのですか?」
依田「うむ、確かにこの業務は社労士資格を持っていない者でも行うことが可能じゃ。じゃが、この道のプロである社労士に依頼するのがまあ、普通じゃろうな・・・」
志郎「なるほど・・・」

解説

社労士の業務は社会保険労務士法第2条によって次の3つが定められています。
なお、これらの業務は、「第2条の第○号」という形で規定されているため、公式にはこの番号で呼ばれてます。

1号業務

1号業務の内容は、労働・社会保険諸法令に基づいて申請書、届出書、報告書を作成し、提出の代行を行うことです。
もっと簡単に言えば「書類の作成、代行業務」です。
具体的には、健康保険、雇用保険、労災保険等への加入、脱退、給付手続きなどが挙げられます。

2号業務

2号業務は、労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成をすることです。
具体的には労働者名簿・賃金台帳の作成、就業規則の作成などが挙げられます。
身近なところではタイムカードの作成もこの2号業務に含まれています。

3号業務

3号業務は、「事業における労務管理その他について相談に応じ又は指導すること。
一言でいえば「労務管理のコンサルティング」です。
具体的には人事配置、資金調整、企業内教育などの相談をうけ、それに対する的確な助言や指導を行うのです。

独占業務とそれ以外の業務

1号業務と2号業務は、社労士にのみ許された独占業務になっていますが、3号業務に関しては、社労士の資格を持っていない人でも行うことができます。
ただし、現実的には3号業務も専門家である社労士に依頼する会社がほとんどであるようです。

さらに詳しく知りたければ・・・